前回の記事では、「人口減少社会」が本格するこれからの時代、個人レベルでの基本スタンスと目指すべきゴールは何か、僕なりにだした答えを書きました。
そして、そのうち、基本スタンスについて、掘り下げて説明しました。
今回の記事では、個人レベルでの基本スタンスと目指すべきゴールは何か、僕なりにだした答えをもう一度書いた上で、目指すべきゴールがどうしてそうなるのか、順を追って説明していきます。
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基本スタンス :国に頼らない。但し、義務は履行し、利用できることは最大限利用する。
- 目指すべきゴール:投資家かなんちゃって自給自足。
前回に続き繰り返しますが、この基本スタンスと目指すべきゴールはとてつもなく大事です。
本題に入ります。
恐らく、すべての人は今この時点でいくつかの役割を同時におっています。誰かの子供であり、誰かの親であり、どこかの会社の社長であり、株主であり、従業員であり、などなど。
ここで切り口としたいのは、この現在のグローバルな経済において、個人レベルでどのような役割をおっているか、です。どのように関わってるか、と言い換えてもOKです。
ほとんどの方が、下記のどれか、もしくはそのうちいくつかに関わっているはず。
この現在のグローバルな経済において個人レベルで
- 労働者として関わっている
- 消費者として関わっている
- 投資家として関わっている
いかがでしょうか。
特に
「2.消費者として関わっている」
というのはほぼ例外なく全ての方だと思います。
これらの関わり、実は別の角度から捉えることができます。
実は、この現在のグローバルな経済においてどのように得をして、どのように損をするか、これらの関わりはそのパターンを意味しているのです。
分かりづらいですね。具体例を挙げましょう。
- 労働者は、このグローバルな経済に身を応じて、価値を生産し、対価としてお金をもらう。
- 消費者は、このグローバルな経済に、お金を投じて、生きるのに必要な衣食住等を得る。
- 投資家は、このグローバルな経済にお金を投じて、経済活動の余剰価値をお金として吸い上げる。
少しイメージが沸いたでしょうか。
労働者は、時間や技能を提供し、価値を生産し、対価としてお金をもらいます。上手くいけば、その生産した価値に見合うお金をもらうことができるでしょう。
しかし、その仕事をしたがる人が増えれば、少ないお金でもその仕事をしたい人がでてきます。結果、生産した価値より遥かに少ないお金しかもらえません。
消費者は、お金さえあれば、必要な財サービスを購入できます。みんなが競争するおかげで、どんどん財サービスは安く、品質もよくなっていくのです。PC一つとっても、一昔前より遥かに安く高水準です。稀に高値掴みをしたり騙されたりしますが、基本的に消費者は、グローバルな経済から一方的に得をする立場です。
投資家は、お金をだして展開した事業が上手くいけば莫大な利益を手にします。成功すればするほど青天井の世界です。反面、大きく失敗すれば、投じたお金は戻ってきません。つまり投資家は、損失は限定的でありながら、成功すれば利益は青天井となります。更に、投資家は負担するリスクを変えることにより、利益は定額だが安定的で、損失の可能性がほとんどないという選択をとることもできます。
ここで一度整理します。
労働者と消費者と投資家、一番得するのは誰でしょうか。
答えは投資家です。
そして、投資家の次に得をするのは消費者です。
確実に得をする、という点では消費者が一番かも知れませんが、利益を青天井とするか、利益は決まってるが安定的に得るか、選択できる投資家を、ここでは一番とします。
では、一番損しやすいのは誰でしょうか。
もうお分かりですね。答えは労働者です。
特に、機械だけでなく賃金の安い新興国の労働者とも競合していく先進国では、ごく一部のエリートと呼ばれる強者を除き、労働者は常につらい立場にたたされます(途上国でも劣悪な環境下で半ば強制的な労働に従事している人がいますが、テーマが違うのでここでは扱いません)。
思い出してください。日本の自殺者はつい最近まで年間三万人を超えていました。その大半の方は、労働者の地位を無理矢理剥奪されたり、労働者として追い込まれたりして自ら命をたったのです。
更に、ここが強調すべきポイントですが、人口減少社会となる日本では、税金と社会保険の負担が年を追うごとに、他の先進国より顕著に増していくのです。
まとめます。
- 私たちはこのグローバル経済において、労働者、消費者、投資家の主に三つの役割を担います。
- 美味しい思いをするのは、投資家>消費者>労働者の順です。
- 先進国の労働者は、ごく一部の強者を除き、搾取され続ける運命にある(途上国でも搾取の例はあるが、ここでは扱わない)。
- 更に、人口減少社会が本格化する日本では、税や社会保障の労働者負担が増え続ける。
以上から、目指すべき道として、まず労働者の立場から脱却しなければなりません。
今すぐでなくてもいいのです。10年、20年かけてもいい。但し、労働者でいる限り、心身ともに削られる環境に身を置き続けることになるでしょう。
まだ途中ですが、長くなりましたので、次に続けます。