人口減少社会の行き着く先

「人口減少社会」の在野の研究者。「人口減少社会」の行き着く先を探してます。大磯に山林所有。

見知らぬおばあさんにお金をせびられた話


今日はブログの方針について書くつもりでした。


簡単にいうと、評論家ぶっても仕方ないので、自分でいろいろな自給自足にチャレンジして、その過程をみていただこうかと。


諸般の事情でなんちゃって自給自足は週一だけになりそうですが、早い話僕自身が人口減少社会に適したライフスタイルは何か、模索する実験台となります。

面白そうだし、何より実践が一番。

経験値溜まるし。


過程は随時、YOUTUBEにもUPする予定です。


と、簡単にもう書いちゃいましたが、詳細は次回以降にして、本題は違うこと書きます。


今日の夕方、地元の駅近くの歩道橋を歩いていたら、向かいから歩いてきた見知らぬおばあさんに突然呼びとめられました。



あの、すみません。



とおばあさん。



こちらが立ち止まると、

おばあさん、うるうるした目で



お金貸してもらえませんか?



と言ってきました。

要領を得ずに黙っていると、




バスで帰りたいんです。でもお金がないんです。なので、200円か300円でいいので、貸してもらえませんか。



と言ってきます。

よくみるとこのおばあさん、身なりもちょっと貧相で確かに困ってる様子。

反射的に財布を開き、いくら必要ですかときくと、



300円お願いします。



分かりました。と言ったのと同時にお金を渡す僕。


するとおばあさん、急に小さな声で




どうも




と言いそのまま目も合わせずに立ち去ろうとします。


ここで我にかえる僕。

あの、すみませんがお名前は?

するとおばあさん、



イノウエです



といいまた立ち去ろうとします。

違和感を感じた僕は


あの、連絡先教えてもらえませんか?


ときいてみました。この時点でもちろん、返してもらう気なんかありません。ただなんとなく感じた違和感が何か、確かめたかった。

おばあさんはこう返してきます。



電話が、ないんです。だから、連絡先もないんです。



このとき、僕は頭の中で状況を整理しました。


このおばあさんはほんとにお金ないかも知れない。常にないかも知れないし、今たまたまないだけかも知れない。


あらためて見なりをみると、買い物袋をぶら下げてる様子もなく、どこかで買い物した帰りには見えません。もちろん、何かの会合の後にも見えません。


それなのにバスで帰りたい。


ここで気がつきます。


このおばあさんは、僕にお金をせびってるんだなと。


おばあさんの目をまっすぐに見つめ、何か、おかしくないですか?ときいたら




そうですか



といって、あっさりお金を戻してきたおばあさん。

そのまますっと去っていきました。



小さな痛みですが、僕はこの胸の痛みをしばらく忘れることはないでしょう。


年は恐らく70台半ば、きっとあのおばあさんの人生にはこれまでいろいろあったに違いありません。


辛いこともあったでしょう。努力が報われないこともあったでしょう。


間違いないのは、あのおばあさんには、あの時お金をせびらなければならない理由があった。


もし、それが精神的なものではなく、物質的な困窮を伴ってるのだとしたら。。。


ここから先は考えません。この件を人口減少社会と無理に結び付ける気もありません。


僕の今日の出来事がたまたまだったのか、これからありふれた話になるのか、それは時が進んでから分かることです。


願わくば前者を望みます。

が、後者であるならば、この問題にいつか誰かが向き合わないといけません。

そのためにも、今日の記事で書いておく必要があると思いました。


おしまい。