人口減少社会の行き着く先

「人口減少社会」の在野の研究者。「人口減少社会」の行き着く先を探してます。大磯に山林所有。

世界の最先端

 

この写真は香港島の中心街であるセントラルの夜景です。香港は、世界レベルで見ても住みやすい街と言われます。インフラは整っているし、食事も美味しい。加えて、イギリス占領下の時代に西洋の文化が根を下ろし、中国本土の文化と融合している点が魅力的。このような文化の融合を背景として、香港人のホワイトカラー層は、英語も中国語もネイティブレベル。母国語の広東語と合わせ、いわゆるトリリンガルが普通です。この点が日本のホワイトカラー層との大きな差。物価も世界最高レベル。

 

と長々と香港の話を書きましたが、タイトルにある世界の最先端とは、香港のことではありません。香港は、日本でいうところの90年代バブル崩壊の入口に立っているに過ぎません。

 

世界の最先端とは、かつて右肩上がりの経済成長を謳歌した日本です。日本の経済的なプレゼンスこそ世界からみて落ちていますが、そもそも経済成長は無限ではなく有限。人の活動が経済の源泉なので、有限なのは当たり前。つまり経済成長には限界があるのです。

 

我々日本はその限界を目の当たりにし、今もこれからも、人口減少による経済の縮小に苦しんでいます。ただ、この苦しみはこれから長い目で世界中で経験していくこと。この苦しみを資本主義を越える次の価値観を育むための産みの苦しみとできるか否かは、我々日本の現役世代にかかっています